消防設備機器の中で、最も重要な機器の一つである自動火災報知設備、通称自火報について触れたいと思います。この機器のシンプルな動作イメージを説明しますと、①火災感知器(センサー)が熱または煙などに反応⇒②火災受信機(写真)が信号受信⇒③火災ベル鳴動という流れとなります。一つ目のポイントとして、火災ベル鳴動イコール火事とは断言できません。感知器の故障などにより、火災ではないのに誤作動することで、火災ベルが鳴動することもあります。よって、火災ベルが鳴動したら、次の行動を取りましょう。
①火災受信機(写真)で、火災エリアを確認し、場所を特定(赤ランプ点灯箇所)
②火災受信機の音響停止、地区音響一時停止ボタンを押し、一時的に音を停める
③該当エリアへ急行し、火災の有無を確認する
④火災であれば、119番通報、消火器による初期消火、発信機(強く押す)の起動、避難誘導を実施する
非火災であれば、点検業者へ連絡し、原因確認を依頼する
消防訓練の質疑応答で、よく誤解している点は、火災ベルが鳴動すると、自動的に消防署へ119番通報されると思っている方が多い点です。介護福祉などの施設以外は、自動で119番通報はされません。よって、火災と断定された時点で、必ず119番通報を実施しましょう。携帯でもそのまま119とかけると、最寄りの消防署へ繋がります。また、火災受信機(写真)は、いろいろな種類がありますので、いざという時のために、消防点検業者さんに操作方法をレクチャーしてもらいましょう。
消防設備士全8種類取得者 卯野 陽平
消防