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消防設備機器 その5 【非常放送設備】

消防設備機器 その5 【非常放送設備】

今回は、非常放送設備について、ご説明させていただきます。この設備は、収容人員がある程度見込まれる建物が原則ではありますが、こちら金沢では、介護施設で、20床以上だと非常放送を設置する規定があります。よって、全国にもそのような規定があることも想定し、コラムチョイスさせていただきました。
従来からの火災ベルは、シンプルにベルが鳴動するだけですが、この機器は、感知器や発信機(押しボタン)が動作すると、各スピーカーより、”ただいま、~階で火災感知器が作動しました”という音声が流れるため、その時点で出火エリアを知ることができる点が優れています。また、音声放送も起動時に、2回繰り返してくれるので、1回聞きそびれても、2回目で確認することができますので、ぜひ覚えていただきたいです。
また、感知器が作動した場合は、2回音声放送が流れた後に、3分前後ほど放送が流れなくなります。これは、火災か非火災を調査するための時間ですので、次の放送に注意が必要です。一方、人が操作する発信機が押された場合は、女性の音声放送2回後に、すぐ男性の音声放送(火事です、火事です)が流れます。この場合は、人が意図的に操作しているため、火災の信ぴょう性が高いです。
最後に、非常放送による音声を確認した時点で、できるだけ速やかに避難することを意識しましょう。
避難時は、エレベーターは使用できないことも覚えておきましょう。
消防設備士全8種類取得者 卯野 陽平