消防

火災知識 その1 【てんぷら火災】

火災知識 その1 【てんぷら火災】

業務過多により、防災コラムが滞っており、ご覧になっていただいた方にお詫び申し上げます。冬場に入ると、空気が乾燥し火災の件数が増えます。今回は、てんぷら火災を取り上げたいと思います。天ぷら火災は、加熱後20~30分で300℃に達し、自然発火すると言われています。もし、てんぷら火災が発生した時の対策を記載します。
・コンロの火を止める
消火器がある場合
・エアゾール式消火具で消火する ※粉末消火器はてんぷら火災には適さず、放射により火が飛び散る恐れがあるため、危険です。
消火器がない場合
・金属製の蓋を被せる ※金属製以外は、破裂の危険があるため使用不可です
・重曹もしくは食卓塩を振りかける ※小さい火の場合に有効

※やってはいけないこと
鍋に水をかける ※火が更に増して大変危険です

過去に、弊社で点検している事業者様のフライヤー装置が引火し、その際、粉末消火器を使用したが、消火に大変困難を極め、数十本の粉末消火器を使用してようやく鎮火したという事例がありました。粉末消火器は、液体に対する冷却効果がなく、また液体であるが故に粉で覆いかぶせることができず、窒息効果も薄いです。エアゾール式消火具は、2000円前後で購入でき、有効期限も5年あります。ぜひ台所に1台設置することをお勧めします。

消防設備士全8種類取得者 卯野 陽平